2015ラリーアメリカ参戦への道 LSPR編 その2
「ブログ読んでるよ!でも難しい言葉がいっぱい出てきてわからん!!」
という声を良く聞くようになりました。
とてもありがたいことです。
ラリーや車に詳しくない方でも分かりやすい記事になるよう心がけていますが、気持ちが乗ってくると、あるいは酔っぱらっていると(笑)つい専門用語が並んでしまいます。
なるべく落ち着いて、わかりやすく、シラフの状態で(笑)書きたいと思います。
ちなみに、落ち着け!を英語で言うと、Calm Downです。
さて、次戦LSPRに向けて、車両セッティングの見直しを行っています。
言ったそばからなんですが、今日はマニアックな言葉が一杯出て来ますが諦めずについてきて下さい。
まず、ダンパーの話。
前回のラリーでフロントダンパーが壊れちゃいました。

ダンパー、またはショックアブソーバーとも呼びますが、路面の凹凸を吸収し、且つ操縦安定性を司る非常に大事な車の部品です。
ウィキペディア:ショックアブソーバー
ダンパーには正立式と倒立式があって、前回使ったHotbits製ダンパーは正立式。
これを覚えておいてください。
車に詳しい方は、サスペンション構造がストラットだとか、ダブルウィッシュボーンだとか聞かれた事があると思います。
シビックSiのフロントサスペンションは、ストラット式サスペンションです。
ウィキペディア:ストラット式サスペンション
ストラットサスペンションは、構造上ダンパーに横方向の力、つまりダンパーを曲げようとする力が掛ります。
曲げようとする力にダンパーが対抗出来ないと、ダンパーが狙った通り動かなかったり、ダンパーが壊れたりします。
ここで、さっきの正立式と倒立式の話を思い出して下さい。
ダンパーが正立式の場合よりも倒立式の方が、横力に対する抵抗力、剛性が高いと言われています。
より太い部分、つまりダンパーロッドでは無く、ダンパーケース(チューブ)の部分で横力を受け止める事が出来るからです。
ラリーでは、一般走行の比ではない位、ダンパーは上下に動きますし、高い速度で曲がる為、ダンパーが受ける横力も一般走行より大きくなります。 要は非常に過酷な状態で使われている訳です。
と言う事で、前回THRから借りたHotbitsダンパーが壊れてしまったのは、運転が荒いとか、何処かにぶつけたとか、ダンパーに初期不良があったとか、そういう事ではなく、正立式ダンパーでは路面入力や横力を受け止められなかった、という構造上の問題と考えています。
この結果を受けて、フロントダンパーを作り直す事を選択しました。
つまり、倒立式ダンパーを新規製作する、と言う事です。
幸い、全日本ラリーに出場している頃からダンパーを使わせて頂いた、株式会社エナペタル様にご協力を頂ける事になりました。
昨日ダンパーが完成したとの連絡がありましたので、現在倒立式フロントダンパーのアメリカ到着を待っている所です。
http://www.ennepetal.co.jp/

次にバネの話です。
前回のラリー前に、本番で使用するバネレートを机上の計算(と、勘)で決めて、バネを発注しました。
結果、フロントは良い感じの車高とサスペンションの硬さになり、大体OKでしたが、

問題はリヤで、FD2シビックタイプR用純正バネを中古で買って、日本から送って貰って付けたのですが、思ったよりも車高が低い、というか低すぎました。
Type-RよりSiの方が車両重量が重いからなのか、中古なのでバネが初期の性能で無かったのか・・・
いずれにしてもノーマルよりかなり低い状態でした。 これは誤算。
なので、前回のラリーのどの写真を見ても、我々のシビックはかなりの尻下がりで走っています。

撮影:Scott Rains

撮影:Michael Stenhjem
今回は、前回のデータを踏まえて再セッティングします。
具体的には、リヤに直巻きバネを入れて、バネの硬さは同じ位か若干柔らかくします。
現在部品の到着を待っている所です。
次、タイヤの話です。
2013年と2014年、ラリーアメリカにフォードフォーカスで出場した際には、ラリーアメリカの選手お勧めだった「D-MACK」 を、テストも兼ねて使いました。
D-MACKタイヤは、日本ではなじみが薄いですが、中国のタイヤメーカーのブランドで、最近は世界ラリー選手権にもタイヤを供給しています。 アメリカラリー界でのシェアもかなり高いタイヤです。
昨年までのテスト結果も踏まえて、今年は過去に全日本ラリー選手権で使用していた 「ダンロップ」 を投入しようという結論に達しました。
色々調べた結果、アメリカではかなり入手困難なようでした。
UKにある有名なレース部品通販会社にも問い合わせましたが、ディレッツァDZ86Rしかないとの事。
ダンロップの最新タイヤはディレッツァDZ87R。
どうしても最新を使いたかったので、タイヤを日本から送って貰いました。
結果、期待通りのグリップを発揮してくれて、2位入賞に大いに貢献してくれたと思います。
200km以上のSSを走行すると言う事で、摩耗が心配でしたが、1セットで最後まで持ちました。
もっとアクセルを踏めると言う事ですね(笑)
次回LSPRは、時期的に天候が不順で、路面が濡れている事が多いラリーです。
他の選手が使っているタイヤはD-MACKの他に、ピレリ、ハンコック等ですが、ダンロップタイヤの方が良いと筆者は確信していますし、 特に路面が濡れてこれば、更にダンロップタイヤにアドバンテージがあると思います。
タイヤの不安無しに戦う事は、ラリーを戦う上での心理面でも重要なので、次回もダンロップタイヤで走ります。
http://mos.dunlop.co.jp/
ホイールはラリー後にチェックしましたが、ダメージ殆どなし。
ステディに走った事も良かったと思いますが、さすがラリーで実績のあるエンケイホイールです。
次回LSPRでも、問題無く使えると思います。
2013年のLSPRではホイールを壊してデイリタイヤしているので・・・(その時はUK製ホイールでした)
あとは、水温上昇の対策としてラジエーターを交換します。
何年使っていたか分からない純正ラジエーターから、競技用ラジエーターに交換します。
これで、水温が上昇して、SS中にエンジン回転数を制限したり暖房をオンにしたり、という事も無くなるはずです。
他、今のところ車には大きなトラブルは見つかっていません。
リヤのロアアームが、フロントタイヤが飛ばした砂利で摩耗しているので念の為交換が必要ですが、それ位だと思います。
エンジンECUも前回の結果を踏まえて、何通りかの制御データをテストする予定です。

2015ラリーアメリカ参戦への道 LSPR編 その1
コドライバー、体制等は前戦Ojibwe Forest Rally同様です。
現在までのエントリー状況はラリーアメリカのウェブサイトで確認出来ます。
http://rally-america.com/events/2015/LSPR/entries
サプリメンタルレギュレーション(特別規則書)は、LSPRのサイトからダウンロードできます。
特別規則書によると、トータルのSS距離は123マイル(196.8キロ)です。
2013年にフォードフォーカスZX3で出場しているので、何処で行われるか、どんな道かは大体わかります。
http://www.lsprorally.com/
シビックSiの借用契約は2戦ですので、このラリーがシビックSiでの最後のラリーとなります。
有終の美を飾れるように、頑張りたいと思います。
タイムスケジュールは以下の通りです。

アメリカでは今まで本当に苦しみました。
ラリーをやるのがこんなに大変なのかと。
止めようと思った事も何度もありました。
ですが、前回の2位入賞で光が見えたと思います。
やっと勝負できるところまできました。
今まで言えませんでしたが、
次は、2WDクラス優勝を目標に頑張ります!
引き続きご声援を頂きたく、宜しくお願い致します。

ラリーアメリカのペースノートの話
これ、とてもよく聞かれるクエスチョンです。FAQです。
エフエーキューって読んでください。
ラリーでは、コ・ドライバーは2つのノート(本)を持ってドライバーに指示を送り、ラリーを戦います。
一つ目は、ルートブック。
スタートしたら、どこにどうやって行けば良いのか、ラリーの専門用語で言うと、リエゾンの道順、が書かれています。
地図と、コマ図、という道の状況や目印を簡略化したものと、コマ図からコマ図までの距離、で構成されています。
これを見て、コドライバーはドライバーに指示を送り、ドライバーはその道順に沿ってリエゾンを移動します。
一般道を走って移動する区間の事をリエゾンといい、交通法規に沿って走ります。
二つ目は、ペースノート。
選手は上記のとおり、リエゾンを経てスペシャルステージに向かいます。
スペシャルステージとは、許可を取り閉鎖された公道で、選手はここで1台づつタイムトライアルをします。
スペシャルステージのことを略して、SS(エスエス)、と言い、複数あるSSの合計タイムで勝敗を決めます。
競技の前の日に、ラリー主催者立ち合いのもと、SSコースを低速で試走する事が認められていて、これを、レッキ、といいます。
ドライバーはここで、コーナーの形状や直線の長さをチェックし、コドライバーに、今のコーナーは右に曲がっていて、直線は何メートルで、と指示します。
それをコ・ドライバーがノートに書きとめ、競技本番では、コドライバーが読み上げる指示を元にドライバーがSSをアタックします。
このノートの事を、ペースノート、と言います。
前置きが長くなりました。
今日はペースノートのお話しです。
前回のラリーの記憶を無くさないうちに、ラリーアメリカのペースノートの話をしたいと思います。
今回のラリーでも、ペースノートは主催者発行の、通称”JENBA”ノートを使用しました。
”JENBA”とは、ラリーのペースノートを作成する為のソフトの名前かなんかだそうです。
お金を払って主催者からJENBAノートを買います。
お金はエントリーフィー(参加料)に含まれている事が多いです。

ラリーアメリカでは、レッキが1回しか出来ません。
WRCでも日本のラリーでも、1つのSSにつき2回のレッキが一般的なのですが、こっちでは1回。
よって、ラリーアメリカでは、レッキにてJENBAノートに必要な情報を書き足す、あるいは修正していくスタイルが主流、というか、多分みんなそうやってます。
筆者も同じやり方でやっています。
あと、ラリーアメリカではレッキはノーマルカー、ノーマルタイヤで行う事が義務付けられています。
SSの路面は全てグラベル(未舗装)なので、石や木の枝が落ちており、パンクに気をつけないといけません。
レッキ出来る時間は予め決められており、パンクするとレッキの時間が無くなってしまう為、極力さけなければいけません。
制限スピードを守りつつ、パンクに気を使いつつ、ペースノートを聞きつつ、そこに修正をl加える。
レッキは結構気を使いますし、とても疲れます。
まあ、でも、こっちのスタイルには大分なれましたね。
ペースノートでは、コーナーの曲がり具合を数字で表現する事が多いです。
1、が一番きついコーナー、例えばヘアピンコーナーで、数が大きいほど高速コーナー、というやり方が一般的です。
JENBAノートですが、コーナーの曲がり具合の表記は、1から6まで。
それにプラスとマイナスが付きます。

例えば、3+、とは、3だけどちょっと緩め。
5-、は、5だけどちょっときつめ。
1から6までの数字にプラスとマイナスが付くので(1マイナスは無い)計17段階のコーナーの曲がり具合があると言う事になります。
筆者が日本で使っていたペースノートのコーナー表記は10段階、1から10まで。
ですので、1.7倍のコーナー表記があります。
筆者の日本での感覚を、アメリカのそれにアジャストしてペースノートを作っています。
筆者の日本ノートで4のコーナーは、こっちでは3+、日本ノートの5がこっちでは4。
と、イメージはこんな感じです。
コドライバーが読み上げる、4-、5+、というペースノートの指示に対して、大分体が慣れて来ました。
JENBA方式は、個人的な好みで言うと、数字のあとにプラス、マイナス、という言葉を聞くまで、どれ位きついコーナーかが分からないので、 5なら5、7なら7という具合に、数字で一発でズバッと言って貰った方が好きです。
4-と4+、5-と5+ではコーナーの曲がり具合は違ってくるし、コーナーにアプローチする準備を始める地点も変わってきます。
たったゼロコンマ数秒違うだけですが、ハイスピードのSSだと、運転操作の遅れに繋がってきます。
JENBAのノートにおけるコーナーの表記、道の形状の表記は非常に正確です。
例えば、コーナーの曲がり具合が感覚と合わないから数字を直す、という事が殆ど必要ありません。
ただ、筆者にとっては情報が多すぎて忙しすぎる、親切すぎるノートになっています。
書かれていることをそのままコドライバーに読んで貰うと、情報が多すぎて頭の中でとっさに処理し切れません。
そこで、本当に必要な情報だけは残して、いらない情報は消したり、特に重要な事は強調したり、といったメリハリをつける作業を、レッキの最中にします。
JENBAのノートから、速く、安全に走る為に本当に必要な情報だけを吸い上げて整理する感じです。
試行錯誤しながらやってます。
今まではペースノートにおけるコーナーの向きと曲がり具合の話でしたが、次は補助語の話です。
例えば、ペースノートにはこのような記号を使って道の形状が書かれていたとします。
R4+lg<> into L4+ >3+ /Cr 100
ここでlgとか、<>とか、/Crとかが補助語です。
100は直線の距離。ちなみにアメリカでは直線はメートルではなくヤードで表記しています。
lgはロング、<>はオープンタイトゥン、/Crはオーバークレストといいます。
ロングは長いコーナー、オープンは入口より出口が緩くなったコーナー、タイトゥンは入口より出口がきつい、
クレストとは先の見通せない丘になっている所で、オーバークレストは曲がりながらクレストを越える、つまり上って下ることになります。
ですので、先ほどの、R4+lg<> into L4+ >3+ /Cr 100 ・・・これをかみ砕いて書くと、
右の4プラスの長いコーナー、出口で緩くなりまたきつくなる、すぐに次のコーナーが来て左の4プラスで、奥できつくなり3プラスになり、オーバークレスト、そのあと直線100 yard.
となります。
補助語は今まで日本でやってきた(使ってきた)ものが、ほぼそのまま使われているので、特に問題ありません。
日本との差は、先日のラリーの前にも書きましたが、とにかくやたらオーバークレストが多くて難しい、という事です。
例えば、R4+のオーバークレストだと、右に曲がりながら、クレストの頂点で前の荷重が抜けたのち、コーナーを下る。
つまりちょっとフロントが宙に浮いた状態で曲がる事になるので、それを見越してコーナーに入る必要があります。
でも、コーナーが上って下っているので、先は見通せません。
R5+/Crだと、右5プラスでクレスト越えなので、アクセルはほぼ全開。
でもクレストを越えるので、スピードが出ている時はジャンプする可能性があります。
例えばジャンプしたときに、あまりにも外側に膨らみ過ぎて着地してしまうと、コースアウトしてしまい、且つ車速も高いので大クラッシュは免れません。
ハイスピードで曲がりながら、ふわっと地面から浮いて、かつ先の見えないコーナーに入っていくのは非常に怖いです。
オーバークレストにおける、車の走行ラインコントロールとスピードコントロール、これが今回痛感した大きな課題です。
アメリカ人選手(カナダ人とかイギリス人もいますが)は、当然ながら地元なので、こういった走り方、コースに慣れています。
筆者はまだ恐怖心が先に立ってしまい、アクセルを緩めたり、減速しすぎたりして、高いスピードを維持できていません。
そこがアメリカ人選手に負けているポイントだと思います。
慣れている連中と勝負するには、自分も慣れるしかありません。
今回最後まできっちり走り切れたのは、コース習熟、ペースノート理解の面では非常に大きな経験になりました。
昨年までのフォーカスでは、はっきり言ってエンジンパワーが無さすぎて、そこまで考えなくても良かったので・・・
あとは、今回出た課題を次回のラリーで如何に走りに反映させるかです。
さて、今回はルーフからの走行映像も撮りましたので宜しければご覧ください。
これはOjibwe Forest Rally最長ステージのSS11だと思います。
ご覧頂くと分かるように、湖と森のなかを走りました。
ミネソタ州は湖がいっぱいあって、何と15000以上の湖が州内にあるそうです。
なので、全米ラリー選手権Ojibwe Forest Rally に併催されている、アメリカ中西部地区ラリー選手権の名前は、
10000 Lakes Rally
になっています。
かつてWRCの1戦、ラリーフィンランドは、1000湖ラリーと呼ばれていましたが、こっちは10000湖です。
テンサウザンレイクスラリー、なんかかっこいい響きですね。

シビックタイプR(FD2)とシビックSi(FA5)
Scott Rainsさんより写真を頂きました。ありがとうございます。
さて、今年の筆者のラリーカー、2008年式シビックSiですが、
以前筆者が全日本ラリー選手権で走らせていたシビックType-R(ABA-FD2)とどう違うの?
という質問を良く頂きます。
まず、シビックSi(4ドアセダン)は型式はFD2ではなくて、FA5と言います。
シビックSiには4ドアと2ドアクーペがあって、クーペのほうはFG2。
日本で売っていたシビックとは、外観(ヘッドライト、テールライト意匠など)が違います。
インパネは大体同じのようですが、シフトインジケーターの仕様が若干違います。

当時のシビックは、日本、南北アメリカ、アジア、環太平洋地域のプラットフォームは共通。
欧州シビックは、フィットベースの別物のプラットフォームでした。
なので、日本仕様とUS仕様は外観は違いますが、同じプラットフォームを使用する仲間です。
エンジンはType-R、SiともK20Aで、2000㏄のDOHC i-VTECが搭載されています。
シビックSiのエンジン出力は、197馬力、19.2㎏-mです。
シビックType-Rは225馬力、21.9㎏-mというスペック。
・・・スペックが全然違います。
何をやってそんなに違いを生んでいるかは、HondaのHPに載っていますのでご覧ください。
http://www.honda.co.jp/factbook/auto/CIVIC_TYPE_R/200703/04.html
ミッションもSiに対してType-Rは改良されています。
ケース剛性アップ、ファイナルギアレシオ変更、トリプルコーンシンクロ、オイルバッフルプレート装着、など。
シャシですが、Type-Rは油圧パワステ、Siは電動パワステ。
FRサスペンションはType-Rは専用ジオメトリで、Siはノーマルグレードといっしょ。
ドライブシャフトはType-Rが大容量強化品、ハブベアリングも専用品
Type-RはFRブレーキキャリパーが4ポッド専用品(ブレンボ)に対してSiは15インチホイールも履ける通常品。
などなど、Type-Rは専用品、専用仕様がいっぱい入っています。
車両重量はType-Rがエアコンレス仕様で1250㎏なのに対し、Siセダンは1336㎏。
Siは大分重いようです。
やっぱりType-Rはスペシャルですね。
今回走らせてみて感じたのは、同じプラットフォームを使っているだけあって、両車のハンドリングはとても似ています。
挙動が穏やかでコントローラブルで扱いやすい。ニュートラルから弱アンダーステアです。
今回サスペンションは暫定仕様でしたが、良いフィーリングでした。
もうちょい煮詰めればもっと良くなるでしょう。
ブレーキバランスも良い感じで、BRIGさんのブレーキパッドのフィーリングも非常に良かったです。
ただ、ちょっとブレーキマスターパワーの効きが強いかなあ、といったところです。
エンジンですが、Type-Rに比べてパワーとトルクが低い。特に5000回転から6500回転のトルク感が低いです。
エンジンそのものの差異もあるし、日本のハイオクに比べてUSガソリンのオクタン価が低いのも一因だと思います。
(既に何十戦とラリーに出ているエンジンなので、単にへたっているだけかもしれませんが・・・)
Type-Rで走っていた時はノーマルミッション+ローファイナル(5.33)で十分でしたが、Siはもうちょっと低いファイナルあるいはクロスミッションで、トルクの低さをカバーしたいところです。
ただ、あまりに低い(ローレシオ)ファイナルギアレシオは、信頼性の面で心配があるので、悩ましい所。
もうちょっと時間があれば、もっと車を煮詰めることが出来るんですけどね。
まあ、これは言っても仕方が無いので。
今回は1年ぶりのラリーで、まったく事前練習もテストもなく、新しい車でぶっつけ本番だったわけですが、車載映像を見ても、まだまだ踏めるコーナーがいっぱいありますし、それにはペースノートの理解ももっと高める必要があります。
次回は今回より上積みがあるのは確実なので、今持っている車のポテンシャルをすべて引き出して走れればと思います。
という事で。
ちょっと体に疲れがたまっているので、今週末はゆっくり休んで疲れを取って、来週から次戦LSPRへの準備を始めて行きたいと思います。

ラリーアメリカ2015 Ojibwe Forest Rally インカー映像
SS5 Refuge 12.96 mile。ナイトステージ。
SS9 Little Rock Ⅰ
Ojibwe Forest Rallyで一番のロングステージ、14.89 mile。
残念ながらフィニッシュ直前で映像が終わってしまいますが。
SS13 Anchor Mattson Ⅱ
Ojibwe Forest Rallyで一番平均速度が高いステージ、9.07 mile。

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