ラリーアメリカ2015 LSPR振り返り その2
サービスクルーに車のチェックとタイヤローテーション、タイヤエアの補充をお願いして、AM1時に就寝。
ちなみに、ラリーアメリカはオーバーナイトパルクフェルメといって、夜間、主催者が車両保管をするルールがありません。
なので、Day1フィニッシュからDay2スタートまでの間に、車両整備が出来ます。
幸い我々の車はダメージが全然なかったので、重整備の必要はありませんでした。
一晩明けてDay2。
AM10時までに、ホートンの南、ランス(L'anse)のダウンタウンで行われる、Day2パルクエクスポーズ(ラリー車の展示)に車を入れなければなりません。
よって、8時起床、8時半出発で、途中給油を済ませ、9時過ぎにランスに到着。
外は気温マイナス3度、スペリオル湖のほとりで風が強く、パルクエクスポーズ中は凍えて過ごしてました。


11時15分にDay2スタート。
Day2のコースはDay1より若干トップスピードは低めですが、それでも普通に100マイルは越えてくるコースで、 Day1よりもクレストが鋭角な所が多く、ジャンプしても良いクレストとダメなクレストの見極めが重要でした。
また、SS10は非常に路面がラフで、ディッチ(Ditch)といって路面が凹になっている箇所が多く、石も多く、 SS11/SS12の路面はコーナーイン側に大きな石が転がっている箇所が何箇所かあり、また、立木がコースの両側にあって、 少しラインを外したりオーバースピードでコーナーに入ると即クラッシュリタイヤの危険をはらむ、所謂テクニカルなコースです。
SS9、10と慎重にクリアして、SS11。
またしてもペースノートの読み遅れがあり、高速コーナー後のタイトコーナーに対応が遅れ、車がコーナー外側にどんどん膨らんでいきます。
何とか立木にぶつかる事は避けられましたが、思わず日本語で、「おそいっ!」 と叫んでしまいました。
キーランとコンビを組んで、日本語で叫んだのはこれが初めてでした・・・ぶつからなくてよかった。
SS11後にサービスイン。
特にやる事は無く、ダメ―ジチェックとタイヤローテーションのみ。
Day1に家から持ってきたカップカレーうどんを食べつくしてしまったので、ランチはサブウェイのサンドイッチで我慢。
とにかく今回のラリーは電波状況が悪く、SSタイム速報を全く確認出来なかったのですが、コドラ情報によると、 トップとの差が開き、後ろからはフィエスタR2とフィットB-SPECに迫られているとのこと。
筆者が出来るのは、トップに可能な限り喰らいつき、後ろからまくられないように一生懸命走るだけ。

SS12はSS11の再走。SS中に2台前走車のクラッシュを目撃。
やっぱり難しいコースのようです。
ギャラリーコーナーには結構お客さんがいましたね。
SS13はSS9の逆走。
ここは2013年のLSPRで走って、L4オーバークレストタイトゥンを曲がり切れずに外側の石にホイールを当ててしまい、 ホイールのスポークが全部折れてリタイヤした思い出の場所。
と言う事をSS走っている最中に気がつきました。
気づくの遅っ!
その、L4オーバークレストタイトゥン、は相変わらず危なかったです。
クレストがシャープなので、クレストの頂点に来ると上しか見えない。
そこから一気に曲がりながら下るので、見えないコーナーに向けてハンドルを切って行く感じです。
フロントの荷重が抜けてしまうので、ハンドルが効かず危ないコーナーです。
ここも無事にクリアして残り2本。最終SSは距離が短い、ギャラリー用のスーパースペシャルステージなので、実質残り1本。
SS14はDay1のSS2の逆走下り。
スピードが出て、途中路面がぬかるんでいて、危ない感じがしました。
SS14スタートして3マイル位でしょうか。ストレート後の左コーナーで事件が起きていました。
オレンジのフィエスタSTらしき車がクラッシュしてストップしていました。
すぐさまクルーのOKサインが出ているのを確認。
※OKサインとは、クルーにけがは無いので救護しなくて良い、という意味です。
ラリーカーにはOKサインとSOSサインという2つの標識を、積載・携帯する事が義務付けられています。
!!
マジ?
でもここで集中を切らす訳にはいかないので、引き続き集中して走る。
SS14走行後に、キーランに聞きました。
Did you see orange Fiesta in the stage? Was Cameron out?
キーランは見て無かったようで、分からないとのこと。。。
自分自身でも、クラッシュしてたのがフィエスタだったのか、自信が無くなる・・・
その後のリエゾンは、林道を出て、バラガという町からホートンのスーパースペシャルステージまでで、かなりの長い距離。 フィエスタがいるかどうか確かめる事も出来ず、30分ほどもやもやしたまま走行。
スーパースペシャルステージ前のタイムコントロール待ちで、フィエスタSTが居ないことを目視で確認!
Cameron is out. Finally we are 1st!
皆がおめでとうって言ってきます。
ちょっと目頭が熱くなりました。
最終スーパースペシャルステージは、ギャラリーには申し訳ないけど、ベタ抑えで走行。
ウイニングランですね。
2日間の全走行距離400マイル超、SS距離130マイルを走り終え、遂に表彰台の中央を獲得しました。
3年間のラリーアメリカ参戦の苦闘、その恐らく最後のラリーで、念願のクラス優勝を獲得。


ラリーは最後まで、何が起きるか本当に分からない。
最後の最後で、ラリーの神様が勝たせてくれたような、そんな感じの勝利でした。
ご声援して下さった皆様、本当にありがとうございました。


ラリーアメリカ2015 LSPR振り返り その1
今回、ラリーが始まるまでに幾つかの問題がありました。
まず、競技車が時間通りに到着しない。
ドライバーとコドライバーはレッキがあるので、サービス隊とは別行動で、水曜日にホートンに入り、木曜早朝からレッキに参加。
サービスクルーは木曜の昼過ぎにホートンに到着の予定が、途中で競技車を載せたトレーラーを牽引するトラックのトラブルで高速道路の路肩に立ち往生。
何とかサービスクルーが自力で車を治してくれたので、最悪の事態は避けられましたが、木曜中に車検を受けることが出来ず、翌金曜に予定されていたシェイクダウン(ラリー前の公式テスト走行)に出られませんでした。
次、レッキカーがトラブルに見舞われました。
結局、他の選手のレッキカーの後部座席に同乗させて貰い、半分位のSSを後部座席からレッキする事に。
上記2つのトラブルに対しての収拾を付けなければならず、ラリーが始まる前から非常にバタバタしてしまい、集中力を削がれる事になりました。
アメリカを旅行するときもそうなんですが、何もかもスムースに行けばまったく問題ないんです。
が、何かトラブルがあったとき、例えば車で旅行しててタイヤがパンクした、飛行機に乗せた荷物が出てこなかった、財布を落とした、などのトラブルがあると、その収拾には本当に気を使うし、疲れます。
そんな事がラリー直前に立て続けに起きてしまいました。
なるべく運転に集中したいのにこれでは、非常によろしくない感じです。
路面はこんな感じ。
良好なグラベルあり、ちょっと湿った泥系の路面あり、ガタガタの悪路あり、石がゴロゴロしている荒れ気味の路面あり、と変化に富んでいます。スピードは速い、と言うか、今までの筆者のラリー経験でも1、2を争う高速グラベルで、特にDay1のコースでは、2速の出番はほとんど無しで、3速4速5速ばっかり。
更にクレスト(先の見えない丘のようになっている箇所)が相変わらずガンガン出てきます。


例えば、
300ストレートでクレスト そのあと500で次に右6のオーバークレスト、200で左5プラスのオーバークレスト・・・
300 Flat C 500 R6 /Cr 200 L5+ /Cr
こんな感じ。
ラリーアメリカのペースノートはコーナーのキツさを6段階の数字で表します。
6が一番緩いコーナーです。
合計800ヤード直線を走った後に(こっちのペースノートは距離がヤードです!)R6をオーバークレストする・・・
どんな感じで走れば良いのかわかりません。
という事で、金曜日に車検を受け、全ての準備を整え、パルクエクスポーズに車を入れたのが11時30分。
昼食を取って、ようやく一息つきます。
Day1はSSが8本。
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SS1 Green Acres 1.50 mile
SS2 Menge Creek N/S 7.09 mile
Service Sidnaw 30 min
SS3 Far Point CCW 12.40 mile
SS4 Teepee Tower SW/NE 14.20 mile
Service Sidnaw 45 min
SS5 Estates Lake 7.10 mile
SS6 Bob Lake 6.60 mile
SS7 Far Point CCW 12.40 mile
SS8 Teepee Tower SW/NE 14.20 mile
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SS5から8はナイトステージ。
SS1は無難にこなし、続くSS2。
SS中盤のハイスピードセクションで、物凄い振動が発生しました。
このあたりの路面は硬いのですが、天気が変わりやすいため表面が常にぬかるんでいます。
そのぬかるんだ土が、リヤホイールにくっつき、タイヤがアンバランスとなって遠心力で振れます。
そうなると、車のスピードが上がるにつれて、車が激しく振動します。
タイヤが上下に振動するので、路面とタイヤの接触が不安定になり、車の挙動が乱れます。
60から70マイル(時速96㎞/hから112㎞/h)位までなら何とか我慢できるレベルですが、それ以上になるとちょっと我慢出来ないレベルの激しい振動が発生しました。
前回のオジブウェフォレストラリーの路面の土は、ホイールにくっつく質の泥ではなかったので問題になりませんでした。
今回リヤサスペンションアームをごっそり新しくしたのですが、ホイールスクレーパーといって、リヤのホイールに石や泥が噛まないようにするものを付けて来なかったのが早速あだになってしまいました。
とりあえず、全てのSSの前に、ホイールについた泥を木の枝やマイナスドライバーで落としてから走ることにしました。
SS2の後サービスに入り、各部トルクと油脂類をチェック。
SS3はキャンセルとなったので、サービス後はSS4だけ走って、ナイトステージ前のサービス。
このSS4と、再走のSS8 「Teepee Tower SW/NE」が、かなりハイスピードでした。
ノーマルミッションの我々のシビックでも4速が吹け切って5速に入り、トップスピードはメーター読みで約120マイル。
120マイルというと、192㎞/hですね。。。
ここをまた夜走るのかと思うと憂鬱でした。
2回目のサービス後はナイトステージ。
しかし、このあたりから、段々キーランとの息が合わなくなってきました。
ノートが遅れ気味になってきて、なかなか修正が効かない。
もうちょっと早く読んで、というと今度は早く読みすぎる。
こういう時に、微調整の効かない英語オンリーコドライバーは難しい。筆者の英語力の無さが悲しい。。。
更に、サービスでタイヤを前後ローテーションして貰ったのですが、タイヤの内圧を昼のままにしてしまったために、夜になって急激に気温が下がってきて氷点下となり、タイヤが適正圧に上がらなくなってしまいました。
結果、グリップが悪くなり、特にリヤが非常に不安定で流れやすくなってしまいました。
更に、SS前に泥を落としてはいるものの、すぐに泥がホイール裏に溜まり、相変わらずの酷い振動。
集中力がどんどん欠けていき、ついにSS5でスピン。
10秒位失いました。
夜で良く見えない中を、90マイルや100マイルの高速で走らなければならないので、ペースノートの信頼性とコドライバーとの呼吸、信頼関係が最もタイムに影響するにも関わらず、それまでのノートの読み遅れやスピン、車の振動、更にはラリー前の色んな事なども重なったのか、集中力を欠き、またペースノートが信用できなくなってしまいました。
という事で、SS5と6はメロメロ。
これではいかん、とSS7でもう一度集中し直し、コドライバーが読み上げる次のコーナーを確認しながら、少しづつペースノートに対する信頼感と、コドライバーとの呼吸を取り戻して行きました。
SS7では2回コースアウトして藪の中に突っ込みましたが、そこにたまたま木や岩が無かったのでどこにもぶつからずに事なきを得ました。今回は色々ラッキーでした。
・・・という事で、全く乗り切れないままDay1を終了。
山の中で電波状況が悪く、タイム速報も順位もまったく確認できないまま終わってしまい、かなり悪い順位を覚悟しました。
が、1位の選手とは3分近く差を付けられましたが、望外の2位。
Day2に向けて、気持ちを切り替えて臨むようにしました。
後半へ続く。。。

ラリーアメリカ2015 LSPR 皆様ありがとうございました! と、インカー映像
本当にありがとうございます。
この勝利は筆者の勝利であり、コドライバーのキーランの勝利であり、ホンダインディアナレースチームの勝利であり、応援してくださった皆様の勝利であり、日本製品の技術の勝利であり、また、アメリカのトップカテゴリーにおける、日本人の勝利でもあります。
日本の皆様、おめでとうございます。
ラリーアメリカに参戦している日本人ドライバーは筆者ただ一人です。
筆者の望む望まないに関わらず、周りのみんなが、筆者を日本という国に重ねて見ます。
否応なしに、日本を代表して戦う事になる訳です。
筆者が下手こいたら、遅かったら、なんだ日本人は・・・となる訳です。
ですから、プレッシャーはありました。
ラリーを楽しもう、と口に出して言う事で、自己暗示を掛けようとしましたが、やっぱり心の底からは楽しめないですね。
やっぱり、勝負しに来ている訳なんで。
また、全日本選手権保持者としてのプライドもあります。
いや、もちろん筆者はまだまだヘタッピだし、上には上が居るし、チンケなプライドなんですけど。。。
でも、元全日本チャンピオンなんだから、速いとこ見せたいじゃないですか。
じゃないと、日本で今まで戦ってきたライバルや仲間、先輩方に申し訳が立たないですよね。
今回、トップを走っていた選手がクラッシュしてリタイヤしたお蔭で勝てた、言わばタナボタな訳なんですが、それでも2位につけていなければタナボタも無い訳ですし、そもそも彼我のマシンの戦闘力の差からすれば、勝てたのは奇跡に近いと思います。
ラリー中、あるいは終わったあと、色んな人に聞かれました。
速いね、何リッターのエンジン積んでるの?どんなチューニングしてるの?と・・・
ノーマルエンジン、ノーマルミッションなんですけど!
筆者のような若輩者が日本人を代表して、というのもおこがましいのですが、
先ほど書いたように、海外に出て競技に参加するという事は、本人が望む望まないに関わらず、周りは日本人、日本代表、として見るのだから、日本人は速いぜ!と言うのをアメリカ人に見せつける事が出来て本当に良かったし、負けっぱなしで終わらなくてホッとしたし、異国の地で、日の丸を表彰台の真ん中に掲げられた事を、日本人として誇りに思いました。
以下、筆者のアメリカでの活動にご協力を頂いた皆様です。(順不同、敬称略)
・有限会社アールエスタケダ(現地レポート、カメラマン派遣、部品購入・輸出コーディネート)
・株式会社エナペタル(ダンパー特注製作)
・ビルス(ダンパー特注製作)
・株式会社ブロンコバスター(ブレーキパッド特注製作)
・株式会社キャロッセ(LSD)
・昭和貿易株式会社(大物部品輸出コーディネート)
・住友ゴム工業株式会社(タイヤ)
・エンケイ株式会社/株式会社アイアールエス(ホイール)
・SWIFT/TOHATSU SPRING(スプリング)
・Honda R&D Americas Team Honda Research (ベース車両シビックSi貸与)
・Honda Manufacturing of Indiana Racing Team(活動母体)
・本田技研工業株式会社 鈴鹿製作所 爽風会自動車部(技術支援)
・USUK Racing(コドライバー派遣)
・応援してくださったすべての皆様
皆様、おめでとうございます。そして本当にありがとうございます。
今後ともご声援のほど、どうぞ宜しくお願い致します。

最後に、Day2 SS13の車載映像をYoutubeにアップしましたのでご覧ください。
ミスばっかりして相変わらずメタメタの走りですが。。。

ラリーアメリカ2015 LSPR Day1
今のところ2WDクラス2位のようです。
クルマはほぼノーダメージですが、エンジンの調子が完全ではなかったです。
今日は遅いのでもう寝ます。
明日も頑張ります!

ラリーアメリカ2015 LSPR Day0
途中、ミルウォーキー空港でコドライバーのキーランをピックアップし、約11時間かけてホートン着。
買い出しをしたのち、ホートン市内のホテルにチェックインし、寝たのが12時過ぎ。
今朝は6時10分起床で、レッキ(コースの事前下見とペースノート作成)に行ってきました。


LSPRに参戦するのは2回目ですが、この時期のミシガン州、とくにこの辺りの紅葉は素晴らしいです。


道は他のラリーアメリカのイベント同様に、ハイスピードで3次元的なコースです。
かなり尖った、いわゆるシャープクレストが結構あるので、ジャンプするかもしれません。
あと、天気が変わりやすいので路面はやや湿っています。
レッキ中にいろんなトラブルやいろんな事があって、ホテルに帰ってきたのが夜の10時過ぎになりましたが、
なんとかレッキは最後までやり遂げたのでよかったです。
ラリーカーを運搬するトラックにトラブルがあって、ラリーカーの車検を今日受けられなかったので、
明日の朝に行われるシェイクダウン参加を見送り、明日車検を受けに行きます。
ラリースタートは明日の昼過ぎの予定です。
なお、今回のラリーに際し、日本からアールエスタケダの武田社長と光崎カメラマンに来ていただいています。
リアルタイムで情報をアップデート頂いていますので、そちらも合わせてご覧いただければと思います。
URLは以下です。よろしくお願い致します。
http://rstakeda.blogspot.jp/

ラリーアメリカ2015 レイクスペリオルパフォーマンスラリー(LSPR) 2WDクラスプレビュー
ラリーの準備は佳境です。毎晩夜遅くまでの作業が続き、腰が痛いです。
もうひと頑張り・・・
さて、LSPRのエントリーが大体固まったようです。
今のところ地区戦含めてトータル49台で、全米選手権の2WDクラスはB-SPECの車含めて6台。
フォードフィエスタST(G5) Cameron (今季2勝、前戦Ojibwe Forest Rally優勝)
フォードフィエスタST(G5) Steve (今年のラリーアメリカルーキーオブザイヤー)
フォードフィエスタR2(G2) Tim (かつてのアメリカラリー総合チャンピオン)
ホンダフィット(B-SPEC) James (3年連続ラリーアメリカB-SPECチャンピオン)
トヨタヤリス(B-SPEC) Stecy (女性ドライバー)
ホンダシビックSi(G2) Futoshi (ジャパニーズドライバー)
こんな感じです。
全米選手権2WDクラスは、車のカテゴリーでいうと、G5、G2、B-SPECの三つの改造基準の車が走るクラスです。
G5、G2は改造範囲がかなり広いクラスです。
FIAのラリーでいうところのR車両もOK、軽量化OK、シーケンシャルミッションもOK、エンジンチューンOKなど。
G5とG2は排気量で分かれています。
G5は排気量2600cc以上、G2は2600cc以下。
B-SPECは改造範囲がG5、G2よりも狭いクラスで、ロールケージ、サス、ブレーキ、LSDくらい?
で、排気量が1500ccまで。
2WDクラスとは別に、B-SPECクラスとしても商典が掛っています。
と言う事で、筆者と2WDクラス優勝を争う事になるのは、実質3台のフォードフィエスタになると思います。
彼らはフォードのカスタマーチームである、”チームオニール” から出場しています。
フィエスタSTのエンジンは1600ccのターボ。
Steveによると、最高出力は280馬力だとか。。。
確かにパワーが出ているようなエンジン音と加速してました。
他にもシーケンシャルミッションが搭載されていたり、まあ完全なるレーシングカーです。


もう一台のフィエスタ、フィエスタR2も含めて、ラリーのGroup R規定プラスアルファで製作されています。
我々のシビックは、ノーマル車にサスとブレーキとLSDとロールケージを入れただけのGroup Nレベルの車。
車の出来は、はっきり言って劣勢です。
まあ、昨年までのフォーカスよりは全然良いけど。
それでも、クルマの性能を上げる為に出来る限りの事はしました。
特に、今回はチームオニールの総帥で、かつてのアメリカSCCAプロラリー総合チャンピオンである、
Tim O'neil選手
が、今年製作した最新型のフィエスタR2で出場しています。
相手にとって不足なし、というか、すごく強敵。
どの選手もそう簡単に勝てる相手ではないですが、あまり相手の事は考えず、
自分と今の車が持てる最大の力を出して 頑張りたいと思います。

2015ラリーアメリカ参戦への道 LSPR編 その3
早速組み付けます。
フロントは問題なし。

リアは、想定していたよりも車高が高くなってしまいました。
スプリングをもう1ランク短いものに変更して、車高を狙いの数値に近付けるようにします。
現在、再度スプリングの到着待ち状態です。

前回オーバーヒート症状が出ていたので、ラジエータを交換しました。
選択肢は色々ありましたが、日本で実績のあるコーヨーラジエーター製で、より良く冷える2層タイプレーシングラジエータを選択しました。
交換後にノーマルラジエーターを洗いましたが、泥がいっぱい詰まっていました。 そりゃ冷えない訳だ・・・

ブレーキパッドも届いています。
前回のラリーでブレーキパッドは結構痛んでました。摩耗量は1/4位でしょうか。特にRRが思ったより減っています。
新しいブレーキパッドを組み付けて、当りつけも完了しました。


あとはタイヤを組んで、エンジンECUデータをテストして本番仕様を決めて、ドライブシャフトを点検して、オイルを交換して、リヤトレーリングアームを交換。
最後はアライメント調整をして、と、そんな感じです。
もうひと頑張りといった所です。

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