ありがとう
父は、T細胞性前リンパ球性白血病という難病でした。
根治させる為には、骨髄移植をする必要がありますが、体への負担が大きいため、年を取ってからの手術は難しいそうです。
抗がん剤治療で病気と闘ってきましたが、この病気の厄介なところは、だんだん薬が効かなくなるという事。
薬を変えながら治療を続けてきましたが、昨年11月に、効く薬が無くなったとの説明を主治医より受けました。
その後、限られた時間をどう過ごすか、最後をどこで過ごすのか、家族で何度も話し合いました。
最終的には、本人の希望を尊重し、延命治療はせず、緩和ケア病棟のある病院で過ごす事に決めました。
それでも、年末年始は割と体調が良く、家で過ごすことを許されたため、久しぶりに家に連れて帰る事ができました。
母の作った正月料理を食べながら、一緒に酒を飲むこともできました。
病院に戻り、筆者の誕生日が過ぎた辺りから急速に衰弱していき、最後は家族、親戚に看取られて、眠るように亡くなりました。
筆者が子供の頃から、父は仕事・出張で家にいない事が多く、寂しい思いをしたこともあります。
でも、父も寂しかったことでしょう。
親になった今は父の気持ちがわかります。
筆者が大人になってからは、たまに実家に帰って来る筆者と酒を飲む事を、父はいつも楽しみにしていました。
もっと頻繁に帰ってあげれば良かったかなー。
ラリーの話も良くしました。
次はどこであるんや?怪我には気をつけろよ。
良く言われました。
一度だけ、ラリーを母と一緒に見に来てくれたことがありました。
2009年の新城ラリーでした。
その時は、FD2シビックで出場して、JN-3クラス優勝。
お立ち台に上がる姿を見てもらえて、本当に良かった。
ここまで育ててくれた父には感謝しかありません。
遠い空から、好きな酒を飲みながら、筆者の今後を見守っていて欲しいと思います。

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